その他記事

2011年5月10日 第1365号

にしのみや 歴史見聞録
傀儡師故跡(産所町) 人形操り発祥の地

このコーナーでは、西宮の歴史スポットを紹介します
傀儡師故跡
※アクセス…阪神西宮駅から西へ徒歩約3分
阪神西宮駅から少し西のえべっさん筋沿いにひとつの胸像と石碑が立っています。
そこに刻まれた文字は「傀儡師故跡(くぐつしこせき)」。西宮は人形操り発祥の地といわれています。
室町時代、傀儡師と呼ばれる人形遣いが、西宮神社周辺に住んでいました。
彼らは西宮神社に奉仕する一方、小さな人形の入った箱を首から下げて人形芝居をしながら、えびす信仰を広めるために全国行脚していました。
その人形芝居の評判は高く、「えびすかき」または「えびすまわし」と称されました。
戦国時代から江戸時代初期には、京都の宮中で演じられ、天皇や上皇に賞賛された記録も残っています。
このように技芸に優れていた西宮の人形芝居は、後に三味線を弾きながら語る浄瑠璃と結びつき、淡路の人形浄瑠璃や大阪の文楽へ発展することとなりました。
世界無形文化遺産にも登録されている人形浄瑠璃文楽のもととなった傀儡師たち。
産所町にある像と石碑は、このような傀儡師たちの歴史を今に伝えています。
この特色を生かし、市では、「人形劇のまちづくり」を進めています。

このページのトップへ戻る