交流深めて広がる輪 世界のみんなとつながろう
西宮市には、多くの外国人市民が生活しています。外国人市民との交流を図るため、西宮市国際交流協会は、「西宮国際交流デー」を開催します。また今回は、西宮市国際交流協会の事業内容や多文化共生に関する記事も紹介します。
問合せは西宮市国際交流協会(0798・32・8680…午前9時45分~午後6時、火曜・祝日休み)へ。
2月12日 国際交流デー 楽しいイベントいっぱい
会場はたくさんの人でにぎわいます
着物を着て日本の文化を体験
外国人の皆さんとも交流できる楽しいイベントがいっぱいです。
ぜひご来場ください。入場無料。
また、会場ではスタンプラリーを実施します。
5枚以上のシールを集めた先着100人には景品があります。
問合せは西宮市国際交流協会へ。
時間 | 内容 |
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(1)バザー・展示 | |
午前10時~午後4時 | NPO団体や姉妹友好都市市民の会などが出展 |
(2)日本文化体験コーナー | |
午前10時~正午 | 着物の帯結びや琴のパフォーマンス。抹茶、和菓子などもあり(有料) |
(3)地球っ子企画「まなべるワールド」 | |
午前10時半~正午 | 国際理解ワークショップ(小学生が企画したクイズなど)にチャレンジ |
(4)にしのみや留学生日本語スピーチ大会 | |
午前10時半~午後0時半 | 市内大学に在学中の留学生や国際交流協会で日本語を学ぶ外国人が日本語でスピーチを披露 |
(5)NIAボランティアによる「インターナショナル カフェ」 | |
午後0時15分~3時 | イギリスの紅茶、南米のコーヒーを用意(お菓子付き、有料)。数に限りあり |
(6)民族音楽パフォーマンス | |
午後1時半~3時半 | 二胡、ピアノ、オカリナのコラボレーションや、サルサ、フラダンス、K―POPなど華やかなダンスから情熱的な演奏まで多彩なステージをお楽しみください |
国際交流協会の事業紹介 地域の活性化を目指して
言葉や文化、習慣などが異なる国で生活するのは困難なことがたくさんあり、支援が必要です。
一方で、多様な背景を持つ人が暮らし、活動することは、地域社会の活性化につながります。
西宮市国際交流協会は、多言語情報の提供や生活相談など外国人市民に対する必要な支援を行うとともに、たくさんの市民ボランティアの皆さんの力を借りて、外国人市民との交流や相互理解を図る事業を行っています。
主なボランティア活動や事業内容は次のとおりです。
問合せは西宮市国際交流協会へ。
交流の場づくり
- NIA地球っ子クラブ 小学生を対象に、外国人ゲストとの交流を通して国際理解を深めます
- Kids Club 外国にルーツをもつ子どもとその親の交流・子育て相談の場です
- ホームステイ 留学生や研修生が日本の家庭の暮らしを体験します
- 食文化交流 日本の季節料理などを一緒に作ります
- 文化交流 相互に文化を紹介し合い、相互理解を深めます
- スペイン語ボランティアの会 「スペイン語おしゃべりの会」を開催したり、スペイン語新聞を発行します
支援・相談
- 日本語教室 マンツーマンで日常生活に必要な日本語を指導。クラス形式のレッスンや「児童・生徒とその親のための日本語なか よしひろば」も開催しています
- 英語通訳・翻訳 生活相談等に関わる通訳・翻訳、市政ニュースの英語版(抜粋)の発行などを行います
- 生活相談 専門家よる「外国人のための在留資格・法律の無料相談会」を開催。日常生活上の相談にも対応しています
情報の提供
- 機関紙「ふれあい通信」 日本語、英語、中国語、韓国・朝鮮語の4カ国語でイベント情報などを紹介
- さくらFM(78・7メガヘルツ)放送 外国人とのトーク、外国語による地域・防災情報などを提供します
講座・イベント
- エンジョイトーキング 外国人ゲストと英語・中国語等で話をしながら交流を深めます
- 国際理解講座 テーマを設定し、国際理解を深める講座をシリーズで開催します
受講生募集
日本語ボランティア養成講座を開催
※申込書は同協会、市役所本庁舎1階総合案内所横、各公民館、中央・北口図書館にあり
賛助会員を募集
会員になると、各種イベントの優先案内や資料の貸出し、市内施設の入館料割引などの特典があります。
年会費は個人3000円、団体2万円です。
多文化共生を考える
見える人びと、見えない人びと こども教育宝仙大学教授 佐野通夫
私は、3年前まで香川県に住んでおり、その間、関西にも頻繁に足を運ぶ機会がありました。教育学を専門としている関係で、西宮の先生方の目覚ましい活動に注目し、交流させていただきました。
西宮市の48万人の人口の中には6600人ほどの外国人登録をしている人が暮らしています。 割合にして1.4%です。 日本全体では、外国人登録をしている人は1億2800万人中の213万人ですので1.7%となります。 それよりやや少なめです。 また、日本全体では、外国人登録をしている人は10年前に比べて45万人増加し、約1.3倍になっています。 西宮市の外国人登録者数は、ここ10年ほど、それほど多くは変わっていません。 構成もこの10年間に、外国人登録の国籍欄表示が「朝鮮」もしくは「韓国」という人(以下、「韓国・朝鮮籍者」とします)が4000人前後で少し減り、「中国」という人(以下、「中国籍者」とします)が800人から1200人に増えていますが、大きな変化ではありません。 日本全体の中では中国籍者が増えて、韓国・朝鮮籍者より多くなっています。
さて、西宮市の外国人登録者数が人口の1.4%ということは、小学校・中学校の2クラスに1人は外国人がいることになります。 皆さんの学校生活を思い出してください。 そうだ。このような外国人の友だちがいたと思い出せるでしょうか。
先ほど、西宮の外国人登録者数の3分の2は、韓国・朝鮮籍者であると記しました。 その人たちの多くは、1910年から1945年まで朝鮮半島を日本の領土としていた植民地支配によって日本に住むことになった人たちとその子孫です。 日本の社会は、その人たちが朝鮮人として生きることを認めようとしたでしょうか。 1940年から実施された「創氏改名」をご存じでしょうか。 「創氏改名」とは、朝鮮に「氏」(家制度)を創(つく)るとして、朝鮮人であることは分かるようにしながらも、朝鮮の民族的な姓名を「日本的な」氏名に変えさせようとした政策です。 現在でも、日本に暮らす韓国・朝鮮籍者の中では、そのような「日本的な」名を「通名」として使わざるを得ない方がおられます。 それで、もし皆さんの周りに韓国・朝鮮籍者がいても、気付かない、見えないことがあるのです。
西宮市では、外国人市民施策基本方針を策定し、子どもたちが本名を使うことができるように、お互いの違いを認めて生きることができるようにと市職員や各学校の教職員も努力しておられます。