今村市長が平成28年度の施政方針を表明
持続可能な文教住宅都市政策、本格スタート

これまで2年間で、あたらしい政策を推進するにあたっての整理・準備・試行などを丁寧にしてきたことを踏まえ、新年度から「文教住宅都市」という都市ブランドの価値に現時点的解釈を与え、未来に継承・発展させるためのあたらしい施策展開を本格化させます。
そのため、この都市ブランドにふさわしいまちであり続けるための環境整備とシティプロモーションを重要項目として推進します。

誇りを持って豊かに暮らせるまちへ

大きな政策の柱として、「西宮らしい暮らしを楽しむ」というライフスタイルの価値向上を掲げ、各事業を推進します。
まずは、住民目線に立ったまちづくりが必要です。地域固有の課題を把握して的確な対応を行うため、地域担当制の検討など地域サポート体制の整備を進めるほか、必要な行政サービスに簡単にアクセスできるよう市ホームページのリニューアルを進めます。
西宮は単に利便性の高い「住む場所」ではなく、ショッピングやスポーツ、文化活動など生活を楽しく豊かにするものが豊富なまちです。それらをもっと住民が楽しむことを支援する取組み、その魅力的なライフスタイルを発信する取組みを進めます。特に子育て世帯に向けて「西宮での休日の過ごし方」の積極的な提案を行います。

夢はぐくむ育ちと学びのまちへ

政策の柱の二つめとして、「子供・若者・子育て世帯の目線に立った政策推進」を掲げます。未来の西宮が未来の子育て世帯に選ばれるまちになるよう、「子供が育つのによい環境をもつ文教住宅都市」というブランドマネジメントを、より戦略的に行います。
子供に対しては、新しい価値を創造する存在として敬意を払い、その逞しさを信じることが大切です。過保護・過干渉を廃した教育と育成を進めたいと考えます。放課後事業、質の高い芸術文化に接する機会を提供する事業を拡充します。
本市がこれからも子育て世帯に選ばれ、子供を産み育てたいまちであるために、保育所・留守家庭児童育成センターの待機児童解消や校舎の改築など喫緊の課題に対応します。
また、市内の大学の学生が、地域活動に積極的に参加したり、学外の活動を楽しんだりしやすい環境を整えることにより、学生の力をまちに活かす取組み、ひいては卒業後も西宮に住みたいと思ってもらえるような連携事業などにも力を入れます。

安心して快適に暮らせるまちへ

安心して安全に暮らせるまちづくりのための施策は、行政にとって基本的かつ最も住民の期待の大きい分野です。
昨年度大幅に増額した雨水浸水対策事業を継続するほか、地域防災力の強化に向け、地域防災マップの作成支援など、住民の防災意識の向上から地域力の強化までの重層的な取組みを進めます。また、昨年度から進めている防犯灯の直営化・LED化に加え、防犯カメラの設置補助制度を創設します。
医療・福祉の品質向上に資する施策としては、中央病院に、重症患者の受入病床および地域包括ケア病棟を設置するほか、県立西宮病院と市立中央病院のあり方について県と共同での検討委員会を設置し、統合も含め検討を行います。
また、快適な都市基盤をつくるため、西宮浜総合公園などの整備を進めます。

合理的かつ効率的に経営されるまちへ

多様化する住民ニーズに伴い行政需要が増大するとともに、多くの公共施設が更新時期を迎えるため、今後の財政見通しは厳しさを増すと見込まれます。持続可能な都市であり続けるためには、合理的で効率的な行政経営が必要です。
本庁舎周辺に点在する庁舎機能の効率的・効果的な集約化と再配置により、住民サービスの向上、維持管理コストの削減などを図ります。
市の保有する遊休地の処分をより積極的に進める一方、税徴収において初期滞納者への対応を充実させるなど、収納対策をさらに強化します。
新年度から人事評価を導入し、その結果を処遇に反映させるための給与制度見直しを行うほか、技能・労務職が従事する事業・業務については、委託の拡大や退職不補充による縮小など、今後の方向性について方針を示します。

歴史が遺したものをただ受け取って守るだけではなく、あらたに未来に継承すべきものを生むことこそが、伝統への敬意です。文教住宅都市の伝統に対する敬意をあらたにし、その経営をあずかる責任を重く受け止めて、新年度の政策推進にあたります。

平成28年度の一般会計予算案は 1747億471万円
前年度より2億3785万円減、学校整備費が大幅減となる一方、
社会保障関係経費が増大

※内訳は表・グラフのとおり。
予算案は、現在開会中の3月定例市議会で審議中です
平成28年度予算案の内訳
区分 予算額 前年度比
一般会計 1747億471万円 0.1%減
特別会計 943億8366万円 3.6%増
企業会計 464億9011万円 3.2%増
合計 3155億7848万円 1.4%増
グラフ:一般会計 総額1747億471万円の内訳
歳出
平成28年度 平成27年度
民生費 787億1260万円(45.1%) 752億1069万円(43.0%)
教育費 192億138万円(11.0%) 256億2848万円(14.7%)
土木費 190億6949万円(10.9%) 173億4495万円(9.9%)
公債費 178億7732万円(10.2%) 185億4997万円(10.6%)
衛生費 162億3291万円(9.3%) 147億228万円(8.4%)
総務費 156億6048万円(9.1%) 159億7186万円(9.1%)
消防費 54億128万円(3.1%) 50億7902万円(2.9%)
その他 23億4925万円(1.3%) 24億5531万円(1.4%)
《主な項目の説明》
  • 民生費…福祉の充実に
  • 教育費…学校教育や社会教育の充実に
  • 土木費…道路や公園の維持管理等に
  • 公債費…借金の返済に
  • 衛生費…保健医療や清掃事業に
  • 総務費…文化振興や広報に
歳入
平成28年度 平成27年度
市税 845億1972万円(48.4%) 844億8809万円(48.3%)
国県支出金 415億4194万円(23.8%) 399億2303万円(22.8%)
市債 110億8900万円(6.3%) 145億4660万円(8.3%)
譲与税・交付金 105億4730万円(6.1%) 96億6830万円(5.5%)
使用料・手数料・分担金・負担金 90億4106万円(5.1%) 88億3004万円(5.1%)
諸収入 62億319万円(3.5%) 55億2511万円(3.2%)
繰入金 55億3741万円(3.2%) 67億1499万円(3.8%)
地方交付税 53億8800万円(3.1%) 45億200万円(2.6%)
その他 8億3709万円(0.5%) 7億4440万円(0.4%)

一般会計予算の特徴

  • 民生費では、障害福祉や児童福祉などの扶助費や国民健康保険などの特別会計への繰出金の増により約35億円の増額
  • 教育費では、高木北小学校新設事業や南甲子園・上甲子園小学校校舎等増改築事業について、校舎の建設工事が平成27年度で完了したことにより小学校整備費が約51億円の減額
【問合せ】財政課(0798・35・3414)

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