平成20年度 西宮市民文化賞受賞者紹介(済川 要さん)
更新日:2010年12月10日
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済 川 要(すみかわ かなめ)さん
水研究家 宮水保存調査会顧問
済 川 要さん プロフィール
昭和27年(1952年)西宮市立西宮高校へ教諭として赴任し、昭和61年(1986年)まで学校教育に携わり教頭で退職した。文部省検定小学校・高校理科教科書の編集執筆にも携わった。
昭和30年(1955年)から宮水保存調査会、昭和38年(1963年)からは灘五郷酒造組合水資源委員会の委員として地下水保護活動に取り組み、50年以上の永きにわたり活躍を続けている。
新幹線六甲トンネル地下水調査・兵庫県立芸術文化センター建設工事をはじめ、各地の土木建築工事等において地下水の調査を指導するとともに、地下水に関する数多くの学会発表やシンポジウム等での講演を行い、地下水の保全活動に情熱をもって取り組んでいる。その研究成果の一部は、米国の科学誌「サイエンス」にも掲載された。
綿密な調査に基づいた地下水保全活動の功績により平成19年(2007年)には日本地下水学会技術賞を受賞し、阪神地域の浅層地下水調査に基づいた「都市部における地下水保全のあり方」についての提言を行っている。
本市では、昭和45年(1970年)から平成8年(1996年)にわたり、西宮市下水道事業地下水調査委員会委員として尽力した。また、昭和30年(1955年)運輸省公認の西宮気象観測所を市立西宮高校(建石町)に設立し、昭和34年(1959年)発行の西宮市史第1巻に「西宮の気象と気候について」で、西宮市は気候が温暖で住みよい「住宅都市」であることを実証した。
平成元年(1989年)発行の“グラフにしのみや”「西宮の水」や平成6年(1994年)の西宮青年会議所新聞において災害時の地下水の効用にふれ、常に維持管理されている都市部の浅井戸が「命の水」となりうることを述べその事例として「宮水」を紹介した。
西宮の自然について宮水学園等で講師を務めるとともに、毎年開催される「西宮酒ぐらルネサンス」の「宮水コーナー」において最新の事例を含めた「宮水」保護活動について紹介するなど、永年にわたり地下水を含めた地下環境保全のための啓蒙活動を続けている。
永年「都市開発と地下水保全の共存」という課題に取り組む
~綿密な調査に基づいた地下水保全活動~
水研究家として、永年にわたり「都市開発と地下水保全の共存」という課題に取り組まれ、綿密な調査に基づいた地下水保全活動の功績により「日本地下水学会技術賞」を受賞されるとともに、「都市部における地下水保全のあり方について」を提言されました。
地下水の水みちの調査
掘削現場における地下水調査状況
兵庫県立芸術文化センター
平成12年(2000年)6月
東京麹町 弘済会館にて
全国地下水利用対策団体連合会定期総会で
特別講演
テーマ
「阪神大震災の宮水の状況と
半世紀にわたる地域開発との取り組み」
日本の名水である「宮水」を次代へ
~「宮水」の保存と地下環境の保全に大きく貢献~
日本の名水で灘の酒造りに欠かせない「宮水」の保存と地下環境の保全に大きく貢献されました。
「西宮酒ぐらルネサンス」より
宮水コーナーでの説明風景
平成19年(2007年)10月
ノボテル甲子園にて
灘酒研究会創立90周年記念式典で
講演される済川先生