とっとこ文化財 今回は…関西学院構内古墳
このコーナーでは、西宮にある文化財を紹介します
きらびやかなアクセサリーの持ち主は…
関西学院大学の時計台を左手に見ながら進むと見えてくる古墳。石室や出土遺物から、7世紀に築造されたものと考えられています。耳環や水晶製切小玉、琥珀製棗(なつめ)玉などの装飾品をはじめ、鉄鏃や馬具、須恵器などの副葬品がこの古墳から発掘されました。墳丘は直径約12メートル、高さ約3メートルで、横穴式石室の長さは約10メートルあります。西宮市近辺でキラキラ輝く装飾品がたくさん出た古墳はなく、墳丘や石室が市街地にもかかわらずきれいに残存しているという理由で市の文化財に指定されています。
※副葬品は、7月10日まで
郷土資料館に展示されています
当時は、人が亡くなると、地位や身分に応じた葬儀を行っていました。
古墳に葬られる人は、地位の高い人でした。装飾品は、村や国を治めた首長やシャーマン(呪術師)たちが職能や権威の象徴に身に付けていました。
関西学院構内古墳については、キラキラした装飾品が数多く出土したことから、葬られた人は女性のシャーマンの可能性が高いと考えて良いでしょう。