令和6年度国際交流事務研修生だより4
更新日:2024年12月18日
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令和6年度国際交流事務研修生として8月26日から12月20日まで、王芳(おうほう)さんが中国・紹興市から西宮市へ派遣され、市役所や西宮市国際交流協会で西宮市の行政や国際交流、日本文化や日本語について研修を受けておられます。研修生だより最終回でもある今回は、西宮市での生活や研修を振り返っていただきました。
研修生だよりNo.4
寒い日が続き、すっかり冬の気配が感じられるようになりました。西宮に来てから、あっという間に4ヶ月が過ぎようとしていて、まもなく帰国の日を迎えることになりました。帰国を心待ちにする気持ちと、日々お世話になった西宮の皆さんに「さようなら」を言わなければならない寂しい気持ちが交錯しています。
この4ヶ月間、たくさんの素晴らしい経験と出会いに感謝の気持ちを抱いています。研修が始まった当初、緊張や不安もありましたが、秘書課及び国際交流協会の皆さんに温かく包まれ、毎日充実していて楽しく過ごさせていただきました。特に、西宮の行政や伝統文化、そして多文化共生に関する研修をしながら、西宮の魅力を肌で感じることができました。ふと「海内存知己、天涯若比隣(海内に知己を存すれば、天涯も比隣の若し)」という言葉を思い出しました。心の通じ合う友がいれば、たとえ遠く離れていても、まるで隣にいるかのように感じられる、という意味です。この言葉の通り、故郷を離れ、異国で過ごすことになった私にとって、ここで出会った皆さんはまさに「知己」と言える存在です。
この4ヶ月間の研修を振り返ると、非常に多くの貴重な経験と学びがありました。市議会をはじめ、いろいろな部署で業務についての研修を受けさせていただきました。議会の傍聴を通じて、日本の地方政府は市役所と議会で相談し合い、互いに知恵を絞って市の発展や市民の生活のために、より良い案を作り出すために力を尽くしていることを身をもって知ることができました。環境企画課での研修では、環境学習サポートセンター及び環境ポスター展の見学を通じて、西宮市が環境保護にどれだけ力を入れているかを深く理解しました。都市ブランド発信チームでの研修では、「第28回 西宮酒ぐらルネサンスと食フェア」のスタッフとして従事したことを通じて、スタッフの働きぶりに深く感銘を受けたほかに、江戸時代の日本の酒文化に直に触れ、日本の伝統文化に関する知識も深まりました。消防局では、西宮消防署と指令課での研修を通じて、消防の仕事の大変さと大事さ、特に急に倒れた方に対する心肺蘇生とAEDの使用はどれだけ人の命を助けるのに重要なのかという認識が高まりました。都市計画課での研修を通じて、なぜ西宮市がこんなにきれいなのかがよく分かりました。地域学習推進課では、学文公民館で行われた西宮市制施行100周年記念プレイベント「サクソフォンカルテット コンサート」に参加したことを通じて、文化イベントの大切さを実感しました。地域学校協働課では、大社小学校と春風小学校の「放課後キッズルーム」の見学を通じて、中国の小学校の「放課後サービス」とは大きな違いがあり、子どもたちに非常に良い環境を提供していると強く感じました。広報課では、一眼レフカメラでの取材体験を通じて、西宮の自然と融合した街づくりに再び魅了されました。上下水道局での研修を通じて、毎日無意識に使っている水道水や、無意識に流されている生活汚水の処理が丁寧に行われていることがよく分かりました。安井小学校で算数と体育の授業を見学したことを通じて、教育の面では中国との共通点と相違点を実感し、多くの学びを得ることができました。そして、外国人のための料理教室でお月見料理を作ったこと、「西宮祭り」と「市民祭り」に参加したこと、名塩和紙学習館で和紙
名塩和紙学習館 和紙漉き体験
漉きを体験したことを通して、日本の伝統文化を肌で感じることができ、西宮市の方々が一丸となって祭りを盛り上げる姿に、文化の力と地域のつながりを感じました。また、週に1回の「中国語会話入門」講座で学習者に中国語を教えているとき、「あすなろ みらい」での交流活動、地球っ子クラブ、紹興ウィークの特別講座、中国語でエンジョイ、宮水学園の「国際コース」、宮水ジュニア冬期講座で、西宮市の市民たちや子供たちに中国や紹興について紹介したとき、皆さんが目をキラキラして話を聞いてくださった瞬間、私は心が温かくなるのを感じ、多くのエネルギーをもらいました。
4ヶ月という短い期間でしたが、西宮市で得た経験や知識は、今後の私の人生にとってかけがえのない財産です。紹興と西宮がこれからもっと深い交流を持ち、友好関係を築いていけると信じております。そして、この研修で得た経験を、さらに広めていくために、私自身が「架け橋」となるよう努力します。
最後に、この研修を支えてくださった西宮市の皆さんに心から感謝申し上げます。皆さんとの出会いがあったからこそ、これほど充実した日々を過ごすことができました。「海内存知己、天涯若比隣」という言葉のように、これからも皆さんと心で繋がっていけることを願っております。
西宮での経験を忘れず、帰国後もこの成果を活かし、多くの人々に西宮市の素晴らしい魅力を伝えていきたいと思います。再びお会いできる日を楽しみにしています。
皆さん、長い間お世話になりました。本当にありがとうございました。
国際交流協会にて
令和6年度国際交流事務研修生 王芳