とっとこ文化財
越木岩神社の御蔭踊り図絵馬

このコーナーでは、西宮にある文化財を紹介します

着飾り踊る村人たち

写真:御蔭踊り図絵馬
越木岩神社の御蔭踊り図絵馬

三味線や太鼓などの鳴り物が奏でられる中、おそろいの衣装に身を包み整然と踊る村人達。鮮やかな色彩で描かれた市指定文化財「越木岩神社の御蔭(おかげ)踊り図絵馬」は、天保2年(1831年)に越木岩神社に奉納された「御蔭踊り」の様子を今に伝えています。絵馬は2面あり、それぞれ畳一畳ほどの大きさがあります。現在の阪急苦楽園口駅周辺にあった越木岩上新田村・下新田村によって奉納されました。

江戸時代後期の文政13年/天保元年(1830年)、「御蔭参り」と呼ばれる伊勢神宮への熱狂的な集団参拝が行われました。その直後、「御蔭踊り」と呼ばれる村踊りが畿内一円で大流行し、西宮では翌天保2年の6月~8月に盛んに踊られました。

村人達は大坂から振付の先生を招いて踊りを習い、衣装を新調して踊りを奉納しました。これらの絵馬は「御蔭踊り」の規模や情景、時代の風俗がよく描かれている貴重な民俗資料です。

郷土資料館では、5月5日まで「越木岩神社の御蔭踊り図絵馬」のパネル展示を行っています。

問合せは郷土資料館(0798・33・1298)へ。

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