石井市長の「てくて句 歳時記」
今月の一句!
青蛙 はぐくみ継ぎて 学び舎に
西宮市長 石井 登志郎
山口中学校では、県内で絶滅の危機が増大している種として兵庫県版レッドリストでBランクに指定されているモリアオガエルの保護活動が受け継がれています。この活動は、55年にもおよぶ飼育結果と観察の研究が評価され、2月に環境大臣賞を受賞したほか、これまでも多くの賞を受賞しています。
保護活動は、昭和44年に山口中学校の理科部で始まりました。理科部は部員減少に伴い平成29年に廃部となりましたが、教職員が中心となり「モリアオガエル保存会」が発足して活動が引き継がれ、現在も約80人が「生徒ボランティア」として活動に参加しています。地域の学校でこのような活動が脈々と受け継がれてきたことは、本当に素晴らしいことです。
モリアオガエルは池や水田にせり出した木の枝に泡で包まれた卵塊を産みます。生徒たちは、毎年5月下旬に校区内の野池で卵塊を採取し、校内の飼育小屋でふ化させた後に、7月上旬に元の池に戻します。モリアオガエルは体長センチメートル程度の大きさですが、引き締まって見える体は、どこか品の良さも感じさせます。
この先も、モリアオガエルが暮らし続けられる西宮であるように、私たちも応援しましょう!
モリアオガエルの卵塊を採集する様子